日本には22種類のシロアリが生息していてその中でも主にヤマトシロアリと
イエシロアリの2種類が建物に有害なのです。
建物に害をおよぼすシロアリ、日本には22種類のシロアリが生息してい
てその中でも主にヤマトシロアリとイエシロアリの2種類が建物に有害
なのです。
北海道の北部を除く日本全域にヤマトシロアリは生息していて、餌にな
る木材は常に湿っている必要があります。風呂場や台所、洗面所やトイ
レなどの水廻りに被害が発生し易いです。また雨漏、結露などで水分が
あれば水廻り以外の場所でも生息します。
千葉県より西の海岸線に沿った温暖な地域と南西諸島、小笠原諸島にイ
エシロアリは生息していて、特徴としては、自分で水を運びながら家屋
を害するので、被害は家屋の床下廻りだけではなく、2階以上の場所や
屋根などの建物全体に被害が及ぶこともあります。
奄美大島より南に生息しているダイコクシロアリや、北米からの輸入材
や輸入家具についていて、全国どこでも発見されることのある移入種の
アメリカカンザイシロアリも家屋に害を与えるシロアリの一種です。
ヤマトシロアリとイエシロアリは、アリやハチのように土中にコロニー
と呼ばれる一つの集団を作るシロアリです。大抵の場合では、シロアリ
が元々土の中に住んでいた上に人が家を建ててしまい、被害にあうケー
スが多いようです。
シロアリのコロニーの中には、女王、王そして副女王、副王からなる生
殖階級や職蟻階級や兵蟻階級などの階級があって、それぞれに役割分担
がされています。シロアリは1年に1度、新しい成虫である羽アリが巣か
ら飛び出すので、シロアリの被害の多くは羽アリが巣から飛び出した時
に気付くことが多いようです。
シロアリは光や乾燥した空気を嫌うので、土や自分の排泄物で加工した
蟻道を作って、蟻道の中を光や空気を避けて行き来しながら活動するの
で、家屋の木材が被害を受けても、表面は残っているのに内部だけが食
い荒らされている、という状態になります。
特に多湿なところを好むヤマトシロアリは、湿った木材や土の中で生活
していて、ほとんどの場合、建物の下部を加害します。加害部分さえ特
定できれば部分的に重点を絞ったシロアリ対策ができるので、床下での
作業性が良い場合は、駆除は比較的容易に行うことができます。
シロアリ被害は木材を使用した建物に多いと思われていますが、シロア
リは雑食性で加害力の強い昆虫なので、木柱やまくら木、木柵や杭木な
どの木材はもちろん、建材の被害としては、プラスチックや合成ゴム製
の新建材、特に発砲スチロールや発砲ウレタンなどの断熱材は、木材よ
りも好んで加害されます。
鉄筋コンクリートやブロック、煉瓦造の建物でも、シロアリは穴をあけ
ることがあります。コンクリートの割れ目を拡げたり、給排水管などと
の隙間を通って建物内に侵入して、建物の内部の木材や家具などを食い
荒らし、被害がでてしまいます。
シロアリ防除処理には土壌処理と木部処理の2種類があって、その
両方を行うことによって、シロアリを駆除して被害を食い止めたり
シロアリ被害を予防することができます。目安としては、5年ごと
に土壌と木部の再処理をすることによって、防蟻効果が持続するそ
うです。
土壌処理というのは、地中を通って建物内に侵入してくることが多
いシロアリを、建物の基礎の内側や束石の周囲やシロアリが通過す
る可能性がある土壌に薬剤を散布して処理することです。シロアリ
の侵入を予防する最も効果的な方法です。最近では、防蟻効果や土
壌からの水分蒸散防止が目的の土壌被膜形成工法などもあります。
木部処理というのは、木材の表面に薬剤を吹き付けるかハケなどで
塗布する方法と、木材や壁に穴を開けて薬剤液を注入するという方
法があります。新築の場合は、通常地面から1メートルまでの部材
と浴室回りなどの水回り部分の木材を処理します。木口やボルト穴
コンクリート接触面などには特に念入りな処理が必要です。
最近では、使う薬剤の量が少なく、人やペットに対しての安全性が
高い「ベイト法」というシロアリ駆除の方法があります。ベイト法
は駆除薬剤(毒薬)を含ませたエサを一部のアリに与えて、コロニ
ー全体を死滅させる方法で、家屋など敷地内の全てと地中などに生
息するシロアリ全体を駆除することができます。
ベイト法は、シロアリが餌場を仲間に伝えるためにフェロモンとい
う物質を出す性質を利用して、シロアリを薬剤入りのえさに誘導し
て、食べさせてシロアリのコロニーを壊滅させます。薬剤の「ヘキ
サフルムロン」は、昆虫成長制御剤なので、昆虫の外骨格(身体表
面の殻のようなもの)の主成分であるキチン質の合成を阻害して駆
除します。イエシロアリに効果が大きいベイト法は、ヤマトシロア
リに対しては、予防としては効果がありますが、すでに加害されて
いる場合には、生息場所によって効果が薄かったり、効果が得られ
ないこともあるそうです。また、敷地内のシロアリが壊滅するまで
に3ヶ月以上かかることがあります。
問題点としては、ベイト法の手法がまだ新しいので、業者側の技術
力が追いついていないために、熟練者が不足しているということと
ベイト法に使用する器材や薬剤の仕入れが高価なことと、設置や定
期点検などの人件費がかさんでしまって、薬剤の散布法に比べると
費用が高いという点があります。
家の中で羽アリを見つけてしまったら、それなりの規模のシロアリ
の巣が近くにあり、すでに家屋に被害が出ていることが多いようで
す。
羽アリがでてきたところに、殺虫剤をかけてもシロアリ対策にはな
りませんのでシロアリが疑わしい場合には、専門家にお願いしてシ
ロアリ調査をしてもらった方が良いと思います。
優良なシロアリ業者では、床下の水漏れや断熱材のはがれ具合も確認してくれる反面、不必要な施工まで勧める業者もいるので、よく調
べる必要があります。
優良なシロアリ業者を選ぶポイントは、安全な使用薬剤を使っていること、シロアリ探知機や湿度計測器などの機械で科学的に検査をし
て、家の中だけでなく基礎の周りや庭の樹木や残材、切り株まで調査してくれるところが良いでしょう。
要注意のシロアリ業者のポイントは、根拠もなく安易に床下換気扇をすすめる業者や、シロアリの種類は1種類ではないので、シロアリ
の種類に薬剤や方法を変えていない業者も避けた方が良いと思います。
シロアリ駆除の費用は、建坪によって異なりますが坪あたりだいたい5千円から1万円くらいです。シロアリ予防に床下に換気扇を設置
する方法もありますが、費用は、3台で15万円前後で設置費用のほかに月々の電気代がかかるのと、ファンの風切り音が気になる場合も
あります。
最近では、効果が半永久的に持続する床下調湿剤もあります。、床下の湿気を常にコントロールするほか、電気代も不要で、費用は坪あ
たりだいたい1万3千円くらいです。シロアリ対策をする時期については、秋から春先にすると羽化したシロアリの防除に良いと思います
見積は、1式いくらではなく駆除代金が何坪でいくら、換気扇工事がいくらという風に項目ごとに金額をだしてもらって比較してくださ
い。また、駆除に使用する薬剤についても有害性などを説明してもらいパンフレットをもらっておくとよいでしょう。
予防処理などの保証書の発行の有無も確認してください。見積もりをもらったときに他社とあまりに違うことを言う業者や、見積もり金
額があまりにも高い業者、保証書がない業者、具体的な状況と対策について説明のできない業者は、避けた方が良いでしょう。
自分で出来るシロアリ対策としては、インターネットでシロアリ駆除のセットが売られているので、シロアリの姿を確認しているのであ
れば、シロアリ駆除のセットを購入して、駆除することも出来ます。その場合、説明書をよく読み正しく使用してください。
ふだんから出来るシロアリ被害の発見方法としては、木の柱に筋上の亀裂の線が入ってないか、入っていたら線の中に砂のようなものが
詰まってないか見てください。砂のようなものが詰まっていれば、シロアリが木の内部から運び込んだ蟻土ですので、シロアリが家屋を
加害していて、なんともないように見える柱でも、ゲンコツで軽くと、ポコポコという空洞音がしたり、木の表面がへこむようなら、シ
ロアリ被害を疑ってください。あとは、歩くと床がブヨブヨしたり、棟や屋根が波うったり傾いたりしている場合には、要注意ですので
シロアリ調査をお勧めします。